平成21年12月11日(金)に、北部エコタウン地域環境産業観光推進協議会の主催で、「あきたエコタウンセンターバスツアー」が開催されました。今回のバスツアーでは、秋田県北部の環境・リサイクルに取り組む企業への見学の他、あきたエコタウンセンター(小坂町)で都市鉱山についてなどを学びました。ツアーには、地元小坂町の方をはじめ、大館市や北秋田市、遠くは東京都からの参加もありました。
あきたエコタウンセンターは、「秋田県北部エコタウン計画」の一環として、県北の環境・リサイクル産業のPRと環境教育の推進を図ることを目的に、設置されました。館内には環境・リサイクルについてのパネル展示コーナーや、環境学習のための研修室もあります。また、県北の『環境・リサイクル』に取り組む企業への見学申込窓口にもなっており、秋田県地球温暖化防止活動推進員の方も案内人(エコタウン関連施設などの説明)として活躍しています。
初めに、あきたエコタウンセンターの研修室で、秋田県北部の歴史を辿りながら、「都市鉱山について」DVD観賞をしました。「都市鉱山」とは、使い終わったパソコンや携帯電話から、イリジウムなどの金属を取り出す事で、金属の再資源化を図ろうとするものです。また、秋田県北部が、都市鉱山のリサイクル基地として甦った理由としては、小坂鉱山や尾去沢鉱山など「炭鉱の町」として栄えた歴史があり、炭鉱の技術を活かした運営が可能だからだそうです。これを受けて参加者は、炭鉱の映像を懐かしそうに眺めながらも、最先端の技術が、秋田県北部にあることに驚いている様子でした。
|
|
| 写真1 「あきたエコタウンセンター」での説明のようす
|
| |
|
「あきたエコタウンセンター」を後にした一行は、案内人から、小坂町の炭鉱の歴史と文化を聞きながら、実際にリサイクルを実行している企業などへ向かいました。初めに、自然と事業の共生を誓った『誓いの記念碑』が建立されている場所から、炭鉱で荒れた土地に木を植樹(緑化事業)した山を見学しました。次に向かったのは、小坂精練(株)の関連施設2社で、1社目は、管理型の最終処分場(東京ドーム2.2個分もの埋立容量で、民間企業では最大級)の『グリーンフィル小坂(株)』です。こちらでは、元々の「沢」の地形を活かして、県内外からの廃棄物を埋め立てています。そして、午前中の2社目は、使用済み自動車のリサイクルを手掛ける『オートリサイクル秋田(株)』です。こちらでは、中古部品として販売する部品と、グループ会社に資源として回収される部品を、一つひとつ丁寧に分解しています。案内人からは、補足として、こちらでのマイカー処分時の価格をお聞きし、下取り価格が、金属価格の変動に左右される事を学びました。
|
|
 |
| 写真2 小坂精練関連施設
|
写真3 誓いの記念碑 |
| |
|
|
 |
写真4 緑化事業
|
写真5 植樹記念碑…天皇皇后両陛下が訪れたとの事で、記念写真を撮る参加者が多数おりました。
|
| |
|
午後からは、大館市のリサイクル関連施設3社を見学しました。1社目に見学した『秋田ウッド(株)』では、建築現場や工場から出る廃木材(現在は、針葉樹のみ)と廃プラスチックを混ぜ合わせて成形し、「AO−MWood」という新しいリサイクル建材を製造しています。この製品は、木とプラスチックそれぞれの欠点をなくす事で腐りにくく、公園のベンチなどに採用されています。また、一度製品になったものは、回収分解して再びリサイクル(多回リサイクル)出来る事も大きな特徴です。そして、2社目の『エコリサイクル』では、家電リサイクル法に基づいた、「エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など」の「分解・再資源化」を行っています。また、こちらではグループ会社と連携し、冷蔵庫の断熱材フロンも確実に回収・分解していて、手作業による分解作業を、ガラス越しの見学コースから、間近で見る事が出来ました。最後に見学した3社目の、『北秋容器(株)※1』では、廃ガラスびんを焼成し、「スーパーソル(多孔質軽量資材)」という軽石のような素材にリサイクルするという事業を行っています。スーパーソルは、「土木・緑化・浄化・農業」など多方面で使用されていますが、案内人からは、自宅の周りに使用すると、防犯にもなる(足で踏むと、ジャリ音がするため)と豆知識を教えていただきました。また、併設されている木質ペレット工場も見学し、ペレット成形工程などを確認しました。
見学地からの帰りのバスの中では、鹿角地域振興局の担当者から「鉱山クイズ」が出され、大いに盛り上がりました。そして、小坂鉱山は、かつて銅の生産量が日本一だった事などを、クイズを通して知り、バスツアーで学んだ事を再確認しました。
今回のツアーでは、地元企業のCO2削減に貢献している取組を知る事だけでなく、資源確保として、精錬技術をリサイクル技術に転換する事など、多くを学びました。また、企業同士が連携を図りながら、循環型社会の確立に向け努力している点は、参加者全員が感心した点だと思います。
鉱山の歴史としては、良い面ばかりではないと思いますが、かつての鉱山が、都市鉱山として甦った今、この最先端技術を世界に広める事も、CO2削減に向けて必要な事かも知れません。
※1 「おらほのCO2ダイエット作戦3!!」で優秀賞を受賞しました。
詳しくは、当センターHPをご覧下さい
| |
秋田県地球温暖化防止活動推進センター
県北デスク 津嶋麻由子 |
|