秋田県地球温暖化防止活動推進センター NPO法人環境あきた県民フォーラム
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「平成21年度 鹿角地方林業振興談話会」が開催されました

2010/02/14

 平成22年2月14日(日)に、鹿角市の鹿角パークホテルで、林業活性化の方向性について模索するため「平成21年度 鹿角地方林業振興談話会」が開催されました。今回で23回目になる談話会には、秋田県の森づくり推進課の担当者や地元の林業関係者などが多数参加し行われました。
写真1 会場の様子
写真2 講師の菅原先生
写真1 会場の様子
写真2 講師の菅原先生
   
 
  初めに、「地球温暖化の現状と対策」と題して、秋田大学名誉教授の菅原拓男先生より基調講演をしていただきました。菅原先生は、「京都議定書の日本の温室効果ガス削減目標は、森林のお世話(森林吸収)になって、1990年比−6%の達成が目指されています。」と話されました。その上で、地球温暖化の現状と近未来の予測の他、日本の国際的な約束と秋田県の取組などを紹介して下さいました。それによると、秋田県における2006年度温室効果ガス排出量は、未だ基準年に比べて21.4%増加していますが、2005年度と比べては4%ほど減少しており、森林吸収を含めると基準年より2.6%減少しているとの事でした。菅原先生は、こうした秋田県の背景を受けて、省エネルギーの努力が求められている一方で、新エネルギーの開発と共に、『森林の保全と再生』に期待が寄せられている事を強く訴えました。また、日本のエネルギー自給率は4%(原子力エネルギーを除く)しかない事にも触れ、バイオマスを含む「再生可能エネルギー」が注目されている事を話されました。そして、「間伐作業がボランティアというのは疑問である。」という菅原先生の私論の元、「産業構造を変えないと、これからのエネルギー需要の変化はないだろう。」との見解を示しました。この他、森づくりへの期待として、日本の森林は老朽化が進んでいる事などから、森林吸収が3.8%から2.9%に減少した事実を、森林(林業)に携わる人が、受け止め考えて行く必要があるのではと力説されました。

 次に、「『ドングリの森がなくなる』〜病虫害が多発する里山広葉樹林の現状と今後〜」と題して、秋田県森林技術センターの長岐昭彦氏より講演していただきました。秋田県では、2006年に初めて「ナラ枯れ」が確認され、様々な対策が取られていますが、被害は拡大傾向にあるそうです。長岐氏は、こうした背景を受けて、病虫害の被害が悪化すると、秋田県ではドングリ(ブナ科の木の実を総称したもの)の木が、「ブナ」と「クリ」しか残らなくなるだろうと話されました。そして、生物多様性やドングリを主食とする動物にも影響が出るだろうと、今後の里山の生態系についても心配されていました。また、今回の談話会の参加者に対して、「薪ストーブなどの需要が減り、森林伐採を止めた今、森林が撹乱しているだろう。」と切実に訴え、森林の適切な管理(広葉樹、特にナラの木の植樹など)に協力を仰いでいました。

写真3 講師の長岐氏
写真3 講師の長岐氏
   

今回の談話会に参加して、林業に携わる人の高齢化が特に感じられました。この現状から、日本と秋田県の温室効果ガス(CO)削減と林業活性化に向けて、もっと若い世代が森林保全などに注目し、活動を進めて行く必要があると思いました。そして、自然豊かな秋田県(秋田県の森林吸収は全国3位)が後世に引き継がれるよう、県北デスクとして秋田県の森林の現状を、広く伝えていかなければならないと改めて思いました。

  秋田県地球温暖化防止活動推進センター
県北デスク 津嶋麻由子



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