| 平成23年7月22日(金)、秋田市立秋田商業高等学校(以下:秋商)で「国際理解から環境を考えるワークショップ(以下:WS)」が開催されました。同校は、ユネスコスクール加盟校(※)として、国際理解教育や環境教育を推進しています。この日は、同じくユネスコスクールに加盟している大仙市立大曲南中学校3年生を秋商に招いて、国際理解や環境に関するWSが行われました。
(※ユネスコスクールH.P http://www.unesco-school.jp/?page_id=34)
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秋商ユネスコスクール班(左奥)と大曲南中の生徒(手前) |
初めに、国際協力や環境保全、地域貢献活動などを行っているNGO RASICA(ラシカ)の雫石まどか氏が、大曲南中学校の生徒を対象に「We’re
standing here!!〜私たちは地球に立っている〜」と題した講義を行いました。講義では、リトルアボカドの実しか食べないケツァールという鳥と、実を食べたケツァールから種が排出されることでしか発芽しないリトルアボカドを例に、地球上の生物の共生関係が説明されました。さらに、「人間は数ある生物のひとつに過ぎないが、現在は人間の住む世界が広がり続け、環境に様々な影響を与えている」と指摘しました。そして、地球シミュレーターを使い1900年から2100年までの地球の温度変化予測が紹介され、私たちの生活から地球温暖化の原因と言われている二酸化炭素の排出量が増加していることが伝えられました。年々気温の上昇が予測されていることについて雫石氏は、「これは、私たちが気候変動を防ぐために、何も行動を起こさなかった場合の予測である。私たちが今後どのように行動するかで未来が決まっていく」と中学生たちに未来を見据えた行動を取ることの必要性を訴えました。
次に、雫石氏と国際協力やエコ活動などを行っている秋商ユネスコスクール班の9名が協力して、世界の富や食べ物、エネルギーの分配状況を体験するWSが行われました。アジアやオセアニア、ヨーロッパなどの各地域に別れた大曲南中学校の生徒たちには、実際の地域での現状に即した量の食糧やエネルギー分のお菓子が支給されました。人口が多いため、一人当たりのエネルギー量が少ないアジア地域にいた中学生から、「ひもじい。もっとほしい」といった感想が出ると、雫石氏は、「これは現実の世界でも起きている。世界に目を向けて、日本がどのような立場なのか考えてほしい」と、中学生たちに伝えました。
その後、秋商ユネスコスクール班の学生たちによる進行で、「世界一周環境クイズ」が行われました。クイズでは、「ベトナムの植樹状況」や「ドイツのゴミ袋購入方法」に関することなどが出題されました。世界各国の環境配慮の取り組みや、環境の変化による生態系への影響についての問題に、中学生たちは悩んだり、友だちと相談したりしながら、用紙に回答を記入していました。答え合わせでは、ユネスコスクール班の学生が、答えを発表するだけでなく、世界各国の事情や背景などを織り交ぜながら詳しく説明をしていました。
最後に、秋商ユネスコスクール班のこれまでの活動の様子がビデオで紹介されました。同班は、地球温暖化防止と生徒や周辺住民への環境意識の向上を目的に、学校の敷地や周辺に二酸化炭素吸収能力の高いひまわりを植えたり、使い古しのチョークの再生や環境出前講座を開催したりと様々な取り組みを行っています。そのほかにも、アフリカ理解・支援にも重点を置き、平成22年1月、「アフリカ・スタディツアー」としてアフリカのウガンダを訪問しています。ウガンダでは、地域の人々と交流を通して、自分たちの生活や考え方を見直すきっかけになったことなどが報告され、中学生たちは、秋商ユネスコスクール班の高校生たちが海外で活動する姿を、真剣なまなざしで見つめていました。
授業後、WSに参加した中学生からは、「地球シミュレーターで気温の変化を見て、地球が危ないことが分かった。節水や節電などエコ活動に取り組んで、地球を救いたい」「アジアの中に日本が含まれているが、日本と他の国との格差を実感した」との感想が聞かれ、WSの受講が世界に目を向け、さらには自身の環境意識を喚起するきっかけになったことがうかがえました。
大曲南中学校は、秋商だけでなく、学区内の小学校へ環境教育に関する出前授業を行うなど、小・中連携の環境教育にも取り組んでいます。今回学んだ知識を自分だけでなく、家庭や地域の人々などに広めていくことで、一人一人の小さな取り組みが、大きな力になります。この日のWSでは、「私たち」一人一人が、世界の状況を知り、考え、行動することの大切さを再確認しました。
今後も、両校の活動に期待し、注目していきたいです。
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秋田県地球温暖化防止活動推進センター
由利本荘デスク 宮崎真紀 |
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