秋田県地球温暖化防止活動推進センター NPO法人環境あきた県民フォーラム
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西目高校「木育(もくいく)スクール」が開催されました。

2011/9/16

平成23年9月16日(金)、由利本荘市内で秋田県立西目高等学校「木育スクール」が開催されました。「木育」とは、「木に触れ、木の良さを体感し、木の利用方法や木の役割を理解することで、木や森との関わり方を考え、豊かな心を育てる」取り組みのことです。西目高校では、平成20年から木育スクールを始め、今年で4年目を迎えています。この日は、西目高校の土木系列の2年生10名と3年生5名が、間伐や枝打ち作業などを通じて、森林について学びました。

最初に、同市東由利にある「山遊庭の森」で開講式が行われ、秋田県由利地域振興局農林部森づくり課の宍戸昭子さんから、林業や森林管理、環境保全に関して、説明がありました。宍戸さんは、枝打ちなどの適切な管理が行われなかったため、害虫が入った木を見せながら、「健全な森林は自然災害に強い。森林は、人の手により整備されることで、健全に育ち、市場でも価値の高い木になる。また地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素をたっぷり吸収する」といった森林の手入れをすることの重要性を高校生たちに伝えていました。

「木育スクール」
木育スクールの様子1
「木育スクール」
木育スクールの様子1

その後、高校生たちは、森林内の間伐と枝打ち、除伐(※1)作業を行いました。「山遊庭の森」所有者の阿部重助さんや本荘由利森林組合から、「木を倒す方向に気を付ける」「自分の立ち位置を確認する」「木が倒れるときは、周りに声をかける」といった作業するときの注意点やアドバイスを受け、初めて手にするチェーンソーなどを使って、作業を進めて行きました。それにより、作業後は、混み合っていた森林内に光が差し込み、間伐や枝打ちなどの効果を目の当たりにすることができました。同校2年の阿部昂史さんは、「簡単に木は倒れるが、チェーンソーを使うのが難しい。森はきれいで、杉の良い香りがする」と感想を話していました。

木育スクールの様子2
木育スクールの様子3
木育スクールの様子2
木育スクールの様子3
木育スクールの様子4
木育スクールの様子5
木育スクールの様子4
木育スクールの様子5

※1・間伐=間引き作業を行い、林内環境を良くして、樹木が健康に育つようにする・枝打ち=林内が暗くなること、枯れ枝に侵入する害虫を防ぐため、枝を付け根から切る・除伐=植栽木の成長を妨げる他の樹木を伐る

お昼の休憩を挟んで、同市赤田にある「ロッカ森」(※2)に場所を移して、炭窯から炭出し作業と竹の伐採が行われました。ロッカ森では、森林を荒らしておくのは「もったいない」と、土地の所有者の高野修さんとボランティアが協力して、森林の再生に取り組み、さらに森林内の増えすぎた竹を活用するために、手づくりの炭窯で、竹炭作りを行っています。
高校生たちは、ロッカ森保全ボランティアから、竹炭の作り方や「砕いて畑に蒔くと肥料となる」「消臭作用がある」といった竹炭の活用方法を聞いた後、一人ずつ、炭窯の中に入り、高野さんたちが事前に2週間かけて作った竹炭を取り出しました。
次に、竹の伐採と搬出を行いました。初めは、遠慮がちだった高校生も慣れてくるにつれて、積極的に作業に取り組み、竹林の中は、高校生たちの熱気にあふれていました。中には、伐採した竹の節を利用した「竹のカップ」を作る高校生もおり、自分だけのオリジナルカップを喜んでいました。

木育スクールの様子6
木育スクールの様子7
木育スクールの様子6
木育スクールの様子7
木育スクールの様子8
木育スクールの様子9
木育スクールの様子8

木育スクールの様子9

作業後の閉校式では、同校3年の佐藤駿さんから「竹を切ったり、炭を見たりと普段できない体験をすることができた」との感謝の気持ちが発表され、高校生たちの充実した表情からも、楽しく、良い経験になったことが伝わってきました。

由利本荘市は、山林が約75%を占める自然環境に恵まれた地域です。しかし、人々のライフスタイルの変化から、地域住民であっても、自然に親しむ機会が減ってきているようです。また、木材価格の低迷などにより、森林管理者の山への関心が薄れ、森林が荒れる傾向にあります。

「山遊庭の森」や「ロッカ森」では、ボランティアの人などが、高校生に森の役割や素晴らしさを伝えるため熱心に指導や説明をしていました。その様子からは、荒れた森林の現状に心を痛め、森林を甦らせようとしている思いが伝わって来ました。その中でも山遊庭の森の阿部さんが、「楽しんで山に入ってください。山は恋人になれる」と、笑顔で高校生たちに話していたのが、印象的でした。

森林は、生物たちのすみかとなるだけでなく、洪水や渇水を防ぎ、環境保全や地球温暖化防止など、私たちに様々な恩恵を与えてくれます。西目高校の「木育スクール」のような取り組みが広がることで、多くの人々に森林について関心を持ち、その良さや現状、役割などを知ってもらいたいと思っています。そして、温暖化防止活動や環境保全などに取り組む人や団体が増え、素晴らしい自然環境がこの先もずっと続いていくことを願っています。

http://www.eco-akita.org/onsen/activity/230/index.html(※2ロッカ森の活動)

  秋田県地球温暖化防止活動推進センター
由利本荘デスク 宮崎真紀


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