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*環境サミットin小坂町

2008/7/29


 7月の北海道洞爺湖での環境サミットに先立って、6月6日、7日の2日間に渡って「環境サミットin小坂町」が開催されました。秋田市内から車で約3時間の場所に位置する小坂町、この町でこのような大掛かりなイベントが開催された理由は、この小坂町が独自の「循環型の社会」を築いているからです。そして、この「循環型の社会」への取り組みの発信がこのイベントの狙いです。

このイベントを、「サミットの前哨戦」と挨拶した作家、石川好氏の開会宣言の後、東京農業大学教授の石弘之氏の「環境問題への取り組み方」と題した記念講演で「環境サミットin小坂町」は幕を開けました。石氏は、食料自給率や人口の増え方に関する具体的な事例を用いての講演の最後に、「1人2人がやったくらいでは何も変わらない」と、環境問題は根が深いということを参加者に呼びかけました。その次は、会場を3つに分けて分科会が行われました。環境行政の部門では、行政・民間・NPOの3者の協働の成功事例の発表が行われ、参加者とパネラーとの質疑応答にも熱がこもり、活気のある分科会になりました。ここでは、小学校をモデルに、立て替えをする学校と既存の学校においてどのように環境負荷を減らすかを題材にした発表、地域環境を良くするプログラムの立案として広報に載せてISO認定業者に呼びかけることで行政の手助けに繋がるという発表などを受け、コーディネーターの宮家邦彦氏は「日本の物質的豊かさを感じる、この環境に対する取り組みをただのブームで終わらないで日本に定着する。そのために必要なことは『人の育成』です。いい仕事をしましょう!」とまとめました。

2日目は東京大学大学院教授の松井孝典氏の記念講演「地球環境のいま」がありました。アストロバイオロジー(地球学的人間論)を提唱する松井氏の講演では、「地球・人間圏・自然の三位一体の取り組みが必要」、「1億年前の地球の気温は今よりも10℃も高く、生物が繁栄した時代だった。また、冷戦時代の米ソ両国の保有していた核を全て爆発させた10万倍もの威力の、6千5百年前の隕石の衝突の後でも生物は生き延びている。温度の上昇は地球システムにおいては問題ない」、「人間圏が急速に拡大したことが問題であり、地球上の構成要素が変わったことの認識が地球環境問題への認識に繋がる」、「よく言われる『地球にやさしい』というのは『人間圏にやさしい』ということに、『地球が危ない』ということは『人間圏が危ない』と言い換えることできる」、「産業革命以後の人間圏では、水や自然の力を使った地球システムの中にある駆動力から、石油や石炭といった駆動力へと変わっていった。そのことが地球上の物の流れを加速させている。新しい駆動力が用いられるということは、地球システムの駆動力だけで生きているのに比べ、10万倍のスピードで進んでいることになる」、「温室効果ガスは不確定性の高いものである。ここ50年程度のデータで地球なんて簡単に分かるものじゃない。地球システムと人間圏の交わるところが問題」といったような他では聞くことのできない貴重な講演を聞くことができました。

最後に、このサミットの実行委員会副委員長の川口博小阪町長の、初日に行われた分科会の討議報告と、「大量消費、大量生産の時代から変わらなければならないということを学んだ」と閉会の辞で、環境サミットは幕を下ろしました。

毎日のように「環境問題」という単語を耳にする今日、今回のサミットで「環境問題」は一口には語れない、とてもスケールのものだということを改めて実感しました。それと同時に、喉に引っかかっている小骨が取れたように、「環境問題」に対する疑問がはっきりさせてくれました。

開会宣言する石川好氏
会場に展示された水素燃料と太陽光のハイブリットカー
「JONASUN」
   
環境教育分科会の様子
環境行政分科会の様子
   
講演する松井孝典氏
基調講演の様子
   
講演する石弘之氏
閉会の辞を述べる川口博小坂町長
   
 
廃棄物対策分科会の様子
 



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