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トピックス
*「木質バイオマス講演会」が開催されました。

2009/11/08


 平成21年11月8日(日)、仙北市の西木温泉ふれあいプラザクリオンで、「木質バイオマス講演会」が開催されました。木質バイオマスの利用は、新しいエネルギー源を地域で創出するのみならず、地球温暖化対策として地方でも取り組める新しい手段であり、最近は企業における社会貢献策としても注目されています。このことを広く県民にも周知することを目的として、講演会が開催されました。

開会の挨拶で、秋田県環境エネルギー推進課課長の佐々木誠氏は、「近年地球温暖化によるとみられる集中豪雨や台風の頻発などが顕著である。秋田県は省エネルギー促進と新エネルギー導入・利活用という両面から地球温暖化対策を推進させていく。」と、異常気象の具体例を挙げて対策の急務を訴え、今後の秋田県の方針を明らかにしました【写真1】。

写真1 挨拶をしている佐々木誠氏
写真1 挨拶をしている佐々木誠氏
 

  続いて、「温暖化防止のために地域資源を見直そう−森林との新たな関わりを考える−」をテーマとして講演が始まりました。

 まず、岩手大学名誉教授の澤辺攻氏が、「木質バイオマスのエネルギー利用−現状と展望−」と題して講演しました【写真2】。澤辺氏は、「木質バイオマス発電は近年日本でも徐々に普及し始めているが、高い集荷費用などにより木質資源の未利用率は高く、特に林地残材は99%が利用されずに放置されている。木質バイオマスは環境負荷が少なく持続可能な燃料であるため、地球温暖化防止や循環型社会構築に向けて普及拡大が望まれる。」と、木質バイオマス発電の課題を指摘しつつも、その有用性の高さと国民意識の高まりによる今後のさらなる普及に期待を抱いていました。

写真2 講演をしている澤辺攻氏
写真2 講演をしている澤辺攻氏
 


  次に、月島機械株式会社の越智崇氏が、「木質バイオマスによるガス化発電について」と題して講演しました【写真3】。越智氏は、「ガス化とは、酸素を不足状態にして木質バイオマスを蒸し焼きにすることで、可燃性ガス(一酸化炭素や水素など)を生成することをいう。そのガスを利用して発電することで電気と熱を得ることができるので、ガス化発電は小規模の施設でも、発電効率10%未満の直接燃焼発電と比較して、70%以上という高いエネルギー効率(発電効率20%以上+熱回収率50%以上)を実現できる。」と、現在稼働中の埼玉県秩父市の温浴宿泊施設(発電量115kw/日)の紹介を交えながら、公共施設にも導入できるガス化発電の実用性の高さを力説していました。

写真3 講演をしている越智崇氏
写真3 講演をしている越智崇氏
 

 最後に、ソニー株式会社の田村卓士氏が、「ソニーにおける再生可能エネルギー活用への取組み」と題して講演しました【写真4】。田村氏は、「当社は、自然エネルギーにより発電された電気の環境付加価値を証書の形で取引するという『グリーン電力証書システム』の普及拡大のために、個人が携帯電話やパソコンを利用してグリーン電力購入を1kWh単位で購入できるサービスを行っている。また、大企業等の支援を受けて中小企業等が行った取組みによるCO2排出削減量を認証するという『国内クレジット制度』を活用し、メロン農家と共同で温水ボイラー燃料を重油から木質バイオマスへ転換する事業を行っている。」と、再生可能エネルギーの具体的な活用例を挙げながら、温室効果ガス削減に向けて前向きに取組んでいく姿勢を示しました。

写真4 講演をしている田村卓士氏
写真4 講演をしている田村卓士氏
 

 講演後の質疑応答には参加者から積極的に質問や意見が飛び交い、「木質バイオエタノールの実証試験が行われている。」、「燃料として廃タイヤの消費が急増している。」など、新燃料に関する情報提供の場となりました【写真5、6】。今回の講演会では、終始参加者たちは強い関心を持った様子で熱心に話に耳を傾けていました【写真7】。また、仙北市市長の門脇光浩氏は、平成22年4月に稼働予定の仙北市の木質バイオマスガス化システムを紹介し、木質バイオマスの秋田県での普及に向けて抱負を語っていました【写真8】。


写真5 質問をする湯沢保健所の藤島直司氏
写真6 質問に答える澤辺攻氏
写真5 質問をする湯沢保健所の藤島直司氏
写真6 質問に答える澤辺攻氏
   
写真7 講演を聞いている様子
写真8 挨拶をしている門脇光浩氏
写真7 講演を聞いている様子
写真8 挨拶をしている門脇光浩氏
   

秋田県の木質バイオマス賦存量は、東北6県の中で最も多いそうです(参考:地域における環境バイオマス総合対策調査http://tohokubm.com/tohokubm2007/s-4akita.pdf)。秋田県は、木質バイオマス発電の先進県となりえるほど資源に恵まれていると言えます。それを実現させるためにまずは、再生可能エネルギーの必要性について広く県民に情報発信していきたいと思います。



  秋田県地球温暖化防止活動推進センター
県南デスク 栗林弘昌

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