平成21年10月25日(日)、五城目町と能代市の施設を見学して回る「秋のエコツアー【木都能代編】」が開催されました。このエコツアーは、参加者が秋田県内における地球温暖化防止の取り組みを視察することで、地球温暖化に対する意識を喚起することを目的としています。また、このツアーは秋田県地球温暖化防止活動推進員のOJT研修(On
the Job Trainingの略称で、仕事の現場で業務に必要な知識や技術を習得させる研修)の一環として企画されたバスツアーで、推進員が一般参加者をコーディネートすることが大きな特徴です。
まず、「木質土木構造物研究会」が開発した五城目町の木製ダム(写真1)と木橋(写真2)を見学しました。今回のエコツアーで案内役を務めていただいた研究会の小笠原さん、原田さん、金高さんは、「木材は軽量なので取扱や運搬が容易です。そのため木製のダムや橋を建設することで、コンクリート製よりも生産・加工に要するエネルギー消費量を大幅に抑えることができます。さらに森林が吸収したCO2を排出することなく、木材中の炭素として長期間固定することができます(炭素固定効果)。」と解説し、秋田県では平成13年度から約50基の木製ダムを設置することで1500トンの炭素を固定することができた、高いCO2排出量抑制効果に自信をのぞかせていました(写真3、4)。また、「木製ダムは簡易な工法で建設可能です。そのためマニュアル化することで木材の地産地消促進を図ることもできます。」と、将来的に全国へ取り組みが広がっていくことに大きな期待を抱いていました。
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| 写真1 木製ダムの様子
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写真2 木橋の様子 |
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| 写真3 木製ダムの説明の様子(1)
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写真4 木製ダムの説明の様子(2) |
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そして、本館建物が国登録有形文化財に登録されている能代市の旧料亭「金勇」で昼食を取りました(写真5)。昼食後、参加者たちは館内を見学し、秋田杉の温もりを肌で感じながら木都を象徴する歴史的建造物を心行くまで堪能していました。
最後に、能代市の「能代バイオマス発電所」を見学しました(写真6、7)。この施設は、地元の森林組合、製材組合、木材関連企業を組合員とする「能代森林資源利用協同組合」が運営する全国初の本格的な木質バイオマス発電施設です(美の国あきたネット 秋田スギ振興課 能代に木の発電所?!http://www.pref.akita.jp/rinseika/info/148_6.htm)。施設の担当者は、「地域の間伐材や端材などを発電の燃料として活用し、生産された電力と蒸気(乾燥機などの熱源に利用される)を隣接工場に供給することで、森林資源の循環利用や木材産業の発展が可能となります。」と、この施設を1時間出力することで一般家庭8軒の約1カ月分の電気をまかなうことができるという例を挙げながら、地球温暖化防止や循環型社会形成に向けて木質バイオマス発電の有用性の高さと、それによる地域活性化への抱負を力強く語っていました(写真8)。
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| 写真6 能代バイオマス発電所
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写真7 発電所内の燃焼施設 |
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このエコツアーを企画した推進員たちは参加者たちの先導役や後片付けなど、汗を流しながら積極的にコーディネート役に徹していました(写真9)。そして、参加者がバスの出発予定時刻までに到着しないという予期せぬトラブルに見舞われたこともあり、推進員たちはコーディネート役のむずかしさを実感していました。しかし、無事に終わったことで最後は安堵感と充実感に満ちた表情を浮かべていました。さらに、推進員たちは「来年はエコツアーを2回実施したい」と強く意気込みを語り、早くも来年のエコツアー成功に向けて決意を固めた様子でした。一方、参加者たちは終始笑顔を絶やさずエコツアーを満喫していましたが、担当者の説明には配布資料に目を通しながら真剣な表情で聞き入り、地球温暖化に対して新たな意識が芽生えた様子でした(写真10)。
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| 写真9 推進員佐藤さん(写真中央)の説明の様子
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写真10 バス内で説明を聞いている様子 |
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日本では、山林保全のために必要な間伐による間伐材を含めた林地残材が毎年大量発生しています。2006年の統計によると、その林地残材860万m3のうち850万m3(約99%)が利用されずに放置され、その有効活用が課題となっています。全国でも有数の森林豊かな秋田県において、この資源を木製ダムやバイオマス発電として「もったいない精神」で最大限に活用することができれば、大きなCO2排出量削減につながるはずです。まずはACCCA職員として、これらの取り組みを1人でも多くの秋田県民に知ってもらえるように努めていきたいと思います。
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秋田県地球温暖化防止活動推進センター
県南デスク 栗林弘昌 |
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