2018/01/22

視察見学2を行いました

 推進員等のスキルアップの一環として、平成30年1月22日(月)横手市で自動車リサイクル法に基づいたリサイクルを行っている株式会社サユウ、湯沢市でガラスや陶磁器類を再利用可能に再資源化しているマテリアルリソーシング東北株式会社を見学しました。参加者は13名でした。

株式会社サユウ
 初めに会議室でビデオを使った説明がありました。以前、自動車は費用が掛かるため放置され環境問題にもなり、リサイクル法が成立するきっかけともなりました。現在、リサイクル率は自動車が約99%と一番高くなっており参加者はリサイクル率の高さに驚いていました。また、現在の自動車には希少金属を使うマフラーや複数のCPU、オゾン層に影響を与えるフロン類が使われ、環境保護や資源確保の面からもリサイクルによる資源回収と再利用は重要な事業と話していました。
 次に工場の見学に移り、工場内には解体され再利用される部品が棚に格納され、取り外され廃棄されるタイヤなどが並んでいました。見学の途中、実際にエアバックの爆破処理を見ることができました。事前に爆音の大きさには説明を受けていましたが、実際に聞くとその音の大きに参加者は驚いていました。部品が取り外された車は、プレスされ普通乗用車が約60cm四方の立方体に圧縮され運び出されました。このプレスした車の塊は、何回か繰り返しリサイクル業社に送られその都度部品が外され、最終的に鉄として再生されるとのことでした。

マテリアルリソーシング東北株式会社
 初めに事務所で事業概要について資料やサンプルを見ながら説明を受けました。マテリアルリソーシング東北株式会社はガラスリサイクル事業を展開している企業と技術提携し、設立されました。ガラスびんは最終処分場に持ち込むより安い価格で引き取ります。ここでは、処分費用をもらわないと事業として継続できなとのことでした。
持ち込まれたガラスびんのラベルやスクリューキャップなどは人手をかけず選別機で行います。製品は砂などの代用品として使われますが、アスファルトなどに混ぜると元のびんの色が出てくるとのことでした。製品は、5mm以下の大きさで天然の砂より1割くらい軽いとのことです。10mmくらいの大きさになると鉄製のキャタピラなどで走ると割れてしまうとのことです。します。ブラウン管や蛍光灯などは有害な物質が含まれており、受け入れていません。アルミ缶は、自分たちがごみとして出す際にはぺちゃんこに潰して出しているという話になりましたが、運搬効率は上がるがリサイクルの原料として受け入れる企業には逆に処理効率が上がらないとの話です。また、プルタブについては、現在のアルミ缶は、すべてアルミ製なのでけがの予防のためにもそのまま捨てた方が良いとの話しでした。
 次に外に出て施設の見学に移りました。
 ガラスびんの搬入、分別を行っている建屋でラベルをはがし終わったびんをホッパーに入れる準備を行っていました。ここで搬入されたビンのラベルなどは機械を使いはがしますが、当日、機械は動いていませんでした。ラベルがはがされたびんはホッパーに投入され、破砕されます。この作業を数回繰り返し製品として出荷できるサイズにします。
 設備が外にあることも有り、冬期は始業前に除雪作業、終業時には降雪に備えた後始末が必要であり、実稼働時間は短くなるとのことでした。

 参加者からエアバックの解体処理が印象的だった、部品一つ一つが丁寧に処理されている、ガラス等がリサクルされ山砂代わりに使用され有効活用されることは環境面でも歓迎すべきことといった感想がありました。
車のリサイクル率の高さには驚きました。ガラスのリサイクルでは同じガラスをリサイクルするスーパーソルなどもありますが、サンドウェーブはスーパーソルに比べコストやエネルギーがかからないとのことでした。同じ材料を原料としても用途が異なることにより、リサイクルに要す費用も異なることが分かりました。資源を有効に使うために、リサクルは重要であると改めて感じました。

環境あきた県民フォーラム
(秋田県地球温暖化防止活動推進センター)
事務局  石塚 亨 ・ 後藤 菜津美