秋田の環境マネジメントや省エネルギーの情報発信! NPO法人環境あきた県民フォーラム
イベント情報活動いろいろ会員紹介環境ニュースレターミニISO環境家計簿リンク
ACCCA 秋田県地球温暖化防止活動推進センター

 

ひと言
* 八郎湖再生への提言 2007/8/29

環境カウンセラー 藤原 儀弘

昭和32年(1957年)国は、食糧増産の名の下、国内2番目の面積を誇る八郎潟の干拓事業に着手した。今年は、それから50年という節目の年。
湖面の5分の4が姿を変えた水田は、減反が課せられるという時代の荒波にさらされて、「モデル農村」と呼ばれたはずがヤミ米騒動の渦中に置かれた時代もあった。
今、残存湖にの湖面は、しばしば「アオコ」で覆われるときもある。潟の悲鳴を聞きかねて行政や市民が行動を始めた。過去50年、広い農地と引き換えに失ったものが多かったが、未来に向けた八郎湖再生プロジェクトが始まっている。原風景の再現を夢見て次世代に継承すべき私たちの責務がある。
その再生のために第一に環八郎湖10万人の原風景再現の意識改革が必要。それは、私たちが長年かけて汚した結果ということを受け止め、もっと八郎湖に関心を持ってほしい、消えた動植物の再生やきれいな湖になってほしいという思いが育つことが第一歩と思う。
第二には、地形的要因もあるが、干拓地を含む流入河川・水路からの汚濁低減が水質改善の最大のポイントであろう。流域全体の住民が湖の現状、水質保全に理解を深め、それぞれの立場で配慮する必要がある。「無代掻き」「不耕起」「乾田直播」などの栽培技術などのよる環境保全型、持続可能な農業を目指す取組により水田が与える濁水等の負荷低減が重要と思われる。
また、流域住民の心がけとして、各家庭が自然環境に負荷をかけない暮らし方をすることは大きな一歩となる。
第三に、閉鎖水域という特質からため池状態となっていて湖本来の自然浄化能力の限界をこえているため、外部からの導水という手段が考えられる。海水導入等、漁業との関連を考慮して検討すべき課題である。
第四に、自然浄化方法として湖岸の植生を再生すること。ヨシ、ガマを育て、ヨシキリがさえずり小魚が群れ泳ぐ湖岸で子どもたちが遊ぶ本来の八郎湖の復活を目指し努力すべきである。

秋田県では、「湖沼水質保全特別措置法」による国指定湖沼を目指しており、国、県、住民の協力体制が構築され有用な対策が実施されることが期待されている。

 

 


 
     


本サイトに掲載されている写真及び記事等の無断転載を禁じます。 一覧へ戻る ページトップへ
NPO法人 環境あきた県民フォーラム 〒010-1403 秋田市上北手荒巻堺切24-2 秋田県ゆとり生活創造センター(遊学舎)内 Tel 018-839-8309 fax 018-839-0188 E-mail mail@eco-akita.org アクセスマップはこちら mail@eco-akita.org アクセスマップ(地図)はこちら