2019/09/09

エコアクション21(EA21)に取り組もうとされる企業様に

『環境アドバイザー』無償で派遣します。 

 当法人は、県指定の地球温暖化防止活動推進センター(※)としての活動に加え、いろいろな組織の皆様と連携して県内の環境の取り組みを盛り上げることを目指しています。

 その一環として、企業の皆様の環境活動をお手伝いするため、エコアクション21(EA21)に取り組もうとされる企業様に環境アドバイザーを無償で派遣する仕組みをつくりましたので、是非ご利用をご検討ください。

 ※地球温暖化防止活動推進センターとは

 

≪派遣内容≫

対象:省エネや廃棄物減量化対策などのため、環境マネジメントシステム(EMS)、特に、国が策定した中小企業に特化した環境経営システムであるEA21の導入に取り組もうとする企業の皆様を対象にしています。


アドバイザー:希望される企業様には、省エネ・省資源の徹底によるコスト削減や生産性の向上などにより経営改善につながる仕組みづくりに幅広い知見を持っている当法人の理事等(EA21の審査員)を環境アドバイザーとして無償で派遣いたします。

 

エコアクション21とは ➤➤➤ http://ea21.jp/ea21/


申込・問合せ:派遣を希望されるときは、下記に電話でお申し込みください。 

           秋田市上北手荒巻字堺切24-2 遊学舎内

              TEL:018-839-8309

≪EA21の審査員が審査の中で見聞きした取組みのメリット例≫

             ↓  ↓  ↓  ↓

1 大幅な省エネ達成(金属加工業:A社)
 EA21は継続的なエネルギー削減への取組みを要求しています。 A社では
EA21に取り組むに当たって、大幅な省エネ達成を目標に掲げました。従業員
全員の参加を喚起するために定期的な「省エネパトロール」を行いながら、さ
さやかな賞品を出す「省エネ提案制度」も設けました。また、小規模ではある
ものの設備投資も併せて行った結果、約30%の大幅な電力削減が達成できま
した。実行例としては、天井が高く、素材や製品の搬出入の際には吹き抜けと
なり断熱性の低い工場建屋では、夏季の冷房効果が非常に悪く、エネルギーを
浪費していましたが、従業員から出されたアイデアとして、大型のパッケージ
エアコンを廃止し、代わりに小型のスポット冷房機を作業者ごとにあてがう対
策を取ったところ、大きな電力削減効果がありました。

 

2 コンプライアンスと省エネ(建設業:B社)
 EA21では、省エネへの取組みに加え、環境法令への遵守も求めています。
B社では、法令遵守をより広く捉えて、遵守すべき法令の範囲を広めにカバー
することとしました。その結果、いくつかの法令に関しては、これまで無意識
に対応していたものもあり、違反すれすれの例も見つかりました。これを修正
すると同時に重機やダンプカーの運転の省エネにも取組み、単位運転時間や走
行距離当たりの燃料油削減の確実な成果も上げることができました。
また、EA21で要求している環境における緊急事態の想定と対策を、広くBCP(事
業継続計画)への対応でもあると捉え、より実際的なBCP計画を確立するこ
とができました。


3 リサイクル率の向上(マテリアルリサイクル業:C社)
 C社では、廃棄される工場設備や配電線などを受け入れ、それらを丁寧に分
解する中で、有価品と廃棄物に分別していますが、 EA21の取組みでは事業
の中心であるリサイクル率の向上に取組みの最大の力点を置くこととしました。
このため、より丁寧な分解・分別作業を行うとともに、これまでは廃棄物とし
て埋立処理していたものを更なる分別する取組みを掲げ、産学連携も活用しな
がら、マテリアル利用の可能性を広げることにより、より高いリサイクル率を
目指して活動を続けています。今後は、埋立処理量が多くなっている電線由来
の軟質塩ビのマテリアル利用にも取り組む予定です。

 

4 省エネと不具合率低減(精密加工業:D社)
  D社では、大型の設備が少ないことと、EA21の取組み前にも省エネ活動
に長く取り組んできたことから、 EA21の取組み効果はあまり大きくないと
見ていました。 しかし、EA21への取組みで、改めてエネルギー使用量を分
析する中で、冷暖房と照明など工場環境の維持に関わるエネルギーの割合が大
きくなっていることが再認識できました。そのため、夏季の冷房負荷、冬季の
暖房負荷を低減するため、建物の断熱や建屋開口部からの入出熱量を小さくす
る取組みに力を入れました。しかしながら経営上大規模な建物改築に投資する
こともできなかったため、従業員からもアイデアを募集しながら小さな工夫を
積み重ねることとしました。その結果、更に10%以上の電力削減の省エネ効
果を積み上げることができました。また、製造過程で生ずる不具合(仕損じ)
は、材料と工数並びにエネルギーのトリプルロスであり、それを削減すること
がひいてはEA21の要求に合致すると気づいたことから、 不具合率削減も取
組みの柱に据えながら、本来の事業分野でも成果を上げつつあります。

 

5 省エネと交通安全(運輸業:E社)
 多数のトラックを運用しているE社では、 EA21への取組みに当たって、
燃料油の削減を重点に掲げました。環境省が推奨するエコドライブへの取組み
に示されている、ふんわり加速や車間距離を広めにとって急ブレーキを回避す
るなどの運転法は、結果として交通事故の削減にも効果が大であることを強く
認識し、全従業員にその徹底を図りました。その結果、数%の燃料油の削減効
果が確認できたほか、もらい事故を含む事故率の低減効果も統計上で確認でき
ました。

 

6 EA21を自社PRに活用(自動車整備業:F社)
 EA21では、毎年、環境活動レポート(=環境経営レポート)を発行するよう
に求めていますが、F社では顧客が読んで面白いレポートの作成に心掛け、ま
たそれを顧客や地域に積極的に配布するようにしました。その結果、F社の活
動が地元新聞に取り上げられたり、 レポートの内容が評価されて EA21中央
事務局から表彰されたりしたこともあって、人口減少地域にもかかわらず顧客
の増加につながりました。

 

7 ドライブレコーダーの活用でエコドライブ(情報処理業:G社)
 自社所有の事務所ビルの中で事務系の事業を営むG社では、 EA21の取組
みでは、例えば紙使用量の削減や細かな節電対策程度しか取り組むことがない
と考えていました。 しかしながら、EA21で要求されているエネルギー使用
量(CO2排出量)の分析では、 顧客対応のために10台程度運用している社用
車の燃料油の割合が意外と多いことが判明しました。 単なるエコドライブの
掛け声では効果が限定的であることから、全車両にドライブレコーダーを設置
することとしました。その結果、運転者がより慎重に運転するという効果も生
まれ、 EA21への取組みの前後を比較してみると、燃料油の削減と同時に事
故抑制のダブル効果が確認できました。