=地球温暖化について=

・・・・・・・・・ 地球温暖化とは? ・・・・・・・・・

【地球温暖化とは?】

 → 地球全体の気候の変化をもたらし、大気や海洋の平均温度が長期的に上昇することをいいます。その原因は温室効果ガスの増加とされています。

【温室効果とは?】

温室効果の模式図気象庁HPより
【地球温暖化現象】 温室効果ガスが強まりすぎて、地球の気温が上昇  

                                                

【温室効果ガスの増加は?】

 二酸化炭素の大気中の濃度は過去数百年にわたって280ppm※程度でしたが、18世紀半ばから上昇を始め、特にここ数十年で急激に増加しています。これは、動力などの燃料として石炭や石油が大量に使われるようになったためです。
 ※ppm、ppb:ある物質の大気中に存在している割合 ppm=100万分の1 ppb=10億分の1を表す

 人間活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがあります。

 二酸化炭素は地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスです。また、大気中の二酸化炭素の吸収源でもある森林が減少しています。これらの結果として大気中の二酸化炭素は年々増加しています。

 メタンには二酸化炭素に次いで地球温暖化に及ぼす影響が大きな温室効果ガスです。メタンは、湿地や池、水田で枯れた植物が分解する際に発生します。家畜のげっぷにもメタンが含まれています。このほか、天然ガスを採掘するときにもメタンが発生します。

図 氷床コアから得られたCO2、CH4、N2Oの濃度変化
出典)環境省IPCC第6次評価報告書(AR6)統合報告書(SYR)の概要より

 

ここで・・・Question 1

 現在、地球の平均気温は14℃ですが、もし温室効果ガスがなかったら何度になるでしょう?

      ① +9℃       ② -9℃     ③ -19℃

 
           
            

                    太陽さえあれば地球は暖かい? 

      70%を赤外線として放射 ⇦ 太陽からの入謝エネルギー  30%を反射     

 

【地球全体の年平均気温の推移は?】   

出典)全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より

世界平均気温は工業化前と比べて、2011~2020年で1.09℃上昇したとしています。この観測値は過去10万年間で最も温暖だった数百年間の推定気温と比べても前例のないものであるとされています。
また、陸域では海面付近よりも1.4~1.7倍の速度で気温が上昇し、北極圏では世界平均の約2倍の速度で気温が上昇するとしています。

 

・・・・・・・・・・秋田県(東北)では・・・・・・・・・

【秋田県の年平均の変化は】

様々な変動を繰り返しながら上昇しています(信頼水準99%で統計的に有意)。

折れ線(黒)は各年の値、直線(赤)は長期変化傾向(信頼水準90%以上のみ)を示す。
横軸上の△は観測場所の移転を示し、移転前のデータを補正している。         

また、×は欠測等によりデータが無いことを示す。                  

出典)仙台管区気象台より

 

【秋田の1時間50mm以上の短時間強雨発生回数】

1時間降水量50ミリ以上の極端な大雨の年間発生回数は増加しています(信頼水準99%以上で統計的に有意)。
なお、最初の10年間(1979~1988年)では発生がまれでしたが、それと比べて最近10年間(2014~2023年)は増加しています。

棒グラフ(緑)は各年の1地点あたりの値、直線(赤)は長期変化傾向(信頼水準90%以上のみ)を示す。
 統計期間は1979年~。                                      

出典)仙台管区気象台より

 

【秋田の冬日の日数の推移は?】

棒グラフ(緑)は各年の値を示す。                     
横軸上の▲は観測場所の移転を示す。×は欠測等によりデータが無いことを示す。

出典)仙台管区気象台より

 

【日降雪20cm以上の大雪発生回数?】

東北地方日本海側の4地点の日降雪20cm以上の年間日数は、減少しています(信頼水準99%以上で統計的に有意)。
(注意事項)
>東北地方日本海側の4地点の年最深積雪の基準値に対する比を平均して示します。雪の統計では、寒候年(前年8月~当年7月)で解析しています。
>積雪及び降雪は年ごとの変動が大きく、それに対して統計期間は比較的短いことから、長期変化傾向を評価するためには今後のさらなるデータの蓄積が必要です。
>地域特性による雪の降り方の違いがあるため、地点によってはここで示した基準が極端な降雪の指標としてなじまない場所もあると考えられます。

棒グラフは各年の値、折れ線(青)は5年移動平均、直線(赤)は長期変化傾向(信頼水準90%以上のみ)を示す。
 東北地方日本海側には、若松、青森、秋田、山形の4地点を使用しています。                  
これらの観測地点は積雪及び降雪量データの均質性が長期間継続している地点から選出しています。        

出典)仙台管区気象台より

 

【秋田への影響➀ 桜の開花日の推移】
 全国的に桜の開花日が早くなってきており、東北でも1953年以降10年あたり約1.0日の変化率で早くなっています。

 

赤:秋田で観測されたさくらの開花日の推移    
青:秋田で観測された2月~4月の平均気温推移

「資料提供 秋田地方気象台」
    

     

気象庁HPより さくら開花日変化

 

【秋田への影響② カエデの紅葉日の推移】

秋田のカエデの紅葉日は、東北でも1953年以降10年あたり約1.0日の変化率で遅くなっています。
     

      

赤:秋田で観測されたカエデ紅葉日の推移          
青:秋田で観測された3月~11月の平均気温の推移
      「資料提供 秋田地方気象台」                                             

【秋田への影響➂ ヒトスジシマカの分布】
 デング熱などを媒介するヒトスジシマカ(やぶ蚊)の分布は年々、北上しています。 

(IASR Vol. 41 p92-93: 2020年6月号より)


【秋田への影響➃ 漁業への影響】

 海水温の上昇に伴って秋田県の水産物に影響が見られています。
 ▪暖水系魚種の増加
  サワラ:1999年まで1t以下、2000年~2015年は16t~106tで推移。2016年は148t
  キジハタ:栽培漁業対象種に追加
 ▪越冬可能魚種の増加
  イシダイ:幼魚が越冬、春先から大型魚が水揚げ
 ▪キタムラサキウニ減少とムラサキウニの増加

        

  

        
【秋田への影響➄ 農業への影響】
 農業分野でも集中豪雨による冠水害や病害虫の発生が増加するとともに、高温障害の発生リスクが高まることが予測されています。
    


・・・・・・・・・地球温暖化の将来予測・・・・・・・・


【地球全体の気温は将来どうなるの?】

 

人間の影響が、熱波と干ばつの同時発生、火災の発生しやすい高温、乾燥、強風等の気象条件や極端な降雨や河川氾濫と高潮の組み合わせによる洪水をはじめとした「複合的な極端現象 」の発生確率を高めています。
気温の将来予測について、21世紀半ばに実質CO2排出ゼロが実現する最善シナリオ(SSP1-1.9)においても2021~2040年平均の気温上昇は1.5℃に達する可能性があると発表しています(※1)。化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない、最大排出量のシナリオ(SSP5-8.5)においては、今世紀末までに3.3~5.7℃の昇温を予測しています。
(※1)…1.5℃に達する可能性がどちらかといえば高い(50%以上の可能性)

出典)全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より

 

ここで・・・Question 2

 秋田の平均気温が4.6度上昇すると、現在のどこと同じになるでしょうか?

① 東京   ② 広島   ③ 福岡


 

・・・・脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動・・・

  

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル転換を促すため、国民運動として「デコ活」(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)を推進しています。

デコ活アクションについて

国民の皆様の暮らしを豊かにより良くする具体的な取組として、 デ・コ・カ・ツにちなんだ“まずはここから”4アクションを筆頭に、計13アクションを設定しました。

まずはここから

①住:(デ)電気も省エネ 断熱住宅 (電気代をおさえる断熱省エネ住宅に住む)
②住:(コ)こだわる楽しさ エコグッズ (LED・省エネ家電などを選ぶ)
③食:(カ)感謝の心 食べ残しゼロ (食品の食べ切り、食材の使い切り)
④職:(ツ)つながるオフィス テレワーク (どこでもつながれば、そこが仕事場に)

このほかに、
・ひとりでにCO2 が下がる(3項目)
・みんなで実践(6項目)
があります。

デコ活の詳細についてはこちらをご覧ください。

 

・・・・地球温暖化防止のために日常生活でできること・・・

【秋田県版 COOL CHOICE(=賢い選択)】

                            〇 照明を見直そう!  
 
 

                             〇 見ないテレビを消そう!

                         〇 カーテンで快適な生活を!
                         〇 冷房・暖房なしでも快適な服装を!

                         〇 買い物に行くときはエコバック持参で!

                    
                         〇 地元産の食材でエコクッキング!

      
                          〇 やさしいエコドライブ



                         〇 アイドリングストップ!  


                
※これまで国民運動として進められていた「COOL CHOICE」は「デコ活」に移行します。

・・・・ 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書(AR6)の概要 ・・・・

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)とは?

世界気象機関(WMO)及び国連環境計画(UNEP)により、1988年に設立された政府間組織。
2023年3月現在、195の国と地域が参加

気候変動に関する最新の科学的知見を評価

  • 自ら研究を行うのではなく、世界中の研究者の協力の下、出版された文献(科学誌に掲載された論文等)に基づいて、定期的(5~8年ごと)に評価報告書を作成
  • 第6次評価報告書の執筆には、世界各国の第一線の研究者が約800名(WG1~3)参加
  • 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)をはじめとする国際交渉や、各国政府の国内政策の科学的な基礎情報として、世界中の政策決定者が引用
  • 各報告書は、政府・専門家によりドラフトの査読及び各国政府が参加する総会での承認・採択・受諾を経て、公表AR6統合報告書の主なメッセージ

〇現状と傾向

  • 人間活動が主に温室効果ガスの排出を通して地球温暖化を引き起こしてきたことには疑う余1850〜1900〜1900年を基準とした世界2011〜2020〜2020年に1.1℃の温暖化に達した。
  • 大気、海洋、雪氷圏、及び生物圏に広範かつ急速な変化が起こっている。
  • 2021年10月までに発表された「国が決定する貢献(NDCs)」によって示唆される2030年の世界全体のGHG排出量では、温暖化が21世紀の間に1.5℃を超える可能性が高く、温暖化を2℃より低く抑えることが更に困難になる可能性が高い。

期的・短期的応答

  • 継続的な温室効果ガスの排出は更なる地球温暖化をもたらし、考慮されたシナリオ及びモデル化された経路において最良推定値が2040年(※多くのシナリオ及び経路では2030年代前半)までに1.5℃に到達する。
  • 将来変化の一部は不可避かつ/又は不可逆的だが、世界全体の温室効果ガスの大幅で急速かつ持続的な排出削減によって抑制しうる。
  • 地球温暖化の進行に伴い、損失と損害は増加し、より多くの人間と自然のシステムが適応の限界に達する。
  • 温暖化を1.5℃又は2℃に抑制しうるかは、主CO22排出正味ゼロを達成する時期までの累積炭素排出量と、この10年の温室効果ガス排出削減の水準によって決まる。
  • 全ての人々にとって住みやすく持続可能な将来を確保するための機会の窓が急速に閉じている。この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持つ。
  • 気候目標が達成されるためには、適応及び緩和の資金はともに何倍にも増加させる必要があるだろう。

〇緩和の経路

温暖化を1.5℃又は2℃に抑えるには、この10年間に全ての部門において急速かつ大幅で、ほとんどの場合即時の温室効果ガスの排出削減が必要であると予測される。世界の温室効果ガス排出量は、2020年から遅くとも2025年までにピークを迎え、世界全体でCO2排出量正味ゼロは、1.5Cに抑える場合は2050年初頭、2℃に抑える場合は2070年初頭に達成される。

出典)環境省IPCC第6次評価報告書(AR6)統合報告書(SYR)の概要より



・・・・ 気候変動に関する詳しい内容について ・・・・

気候変動に関するさらに詳しい内容は次のページをご覧ください。

・環境省

地球環境・国際環境協力
>地球温暖化対策
 地球温暖化対策について紹介しています。

>気候変動の影響への適応
 気候変動の影響への適応について紹介しています。

>オゾン層保護・フロン類対策
 オゾン層保護・フロン類対策について紹介しています。

>国際連携・国際協力
 国際連携・国際協力について紹介しています。

>気候変動の科学的知見
 気候変動の科学的知見を紹介しています。

>地球環境研究
 地球環境に関する研究・調査の実施、結果の共有や政策へのインプットを支援する取組を紹介しています。

・気象庁

各種データ・資料
・地球環境・気候
>地球環境・気候情報の総合ページ
>地球温暖化情報ポータル


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