2021/12/17

 地球温暖化防止に関する専門的な学習を希望する秋田県地球温暖化防止活動推進員(以下、「推進員」とする)やあきたエコマイスター(以下、「エコマイスター」とする)、地球温暖化防止活動に関心のある一般県民を対象として、エキスパート研修会を開催しました。
 開催日、開催地及び参加人数は以下のとおりです。

開催日 会 場 参加人数
11月15日(月) 大館市 大館市北地区コミュニティセンター 13名
11月26日(金) 北秋田市 北秋田市民ふれあいプラザコムコム 9名
12月10日(金) 横手市 横手市交流センターY2(わいわい)ぷらざ 14名

 開催内容等は以下のとおりです。

◎地球温暖化と私たちの暮らし・未来
  講師:地球温暖化防止コミュニケーター
      照井 昌子(てるい しょうこ) 氏

講師の照井先生(大館会場)

○地球温暖化の影響
 まず、気候への影響として、世界の年平均気温、日本の年間の猛暑日や豪雨の発生回数、熱中症における死亡者数が増加していることなどについて説明があった。さらに、サクラやカエデの開花日の変化、サンゴの白化や藻場の消失・北上、コメやリンゴの高温障害、ブリやイカの漁獲量の変化などについて解説した。

○地球温暖化の基礎知識
 地球温暖化の要因は、人間活動の影響が主な要因である可能性が高いとした。温室効果ガスの種類や性質に関する解説があり、世界と日本のCO2排出量などについて、グラフを用いて説明した。

○地球温暖化の将来予測
 世界の平均気温の変化について、気温上昇を抑えるための対策をとった場合ととらなかった場合の予測を比較した。また、地球温暖化の影響の将来予測として、真夏日の増加、平均海面水位の上昇と日本の沿岸部のゼロメートル地帯の増加、北半球の海氷面積減少、ブナ林の生育可能域・コメの収量・リンゴの栽培適地の北上・減少を挙げた。

○地球温暖化をめぐる内外の動向
 IPCCやパリ協定などについて紹介し、気温上昇を1.5℃に抑えることの意義について解説した。また、日本の取組みについて、菅政権のカーボンニュートラル宣言や地球温暖化対策計画の策定について説明があった。2050年ゼロカーボンシティについては、秋田県では進行中であり、大館市と大潟村は自治体として表明済みとのことだった。

○地球温暖化への対応
 悪影響に備える「適応策」と温室効果ガスを減らす「緩和策」があり、適応策として熱中症対策、農作物への対策、ハザードマップの確認などを挙げた。また、緩和策として低炭素エネルギーの普及拡大、住宅や家電の省エネ化、健全な森林の整備・保全などを挙げた。

○「新しい生活様式」脱炭素社会に繋がるライフスタイル
 COOL CHOICEについて説明があり、クールビズやエコドライブなどの脱炭素アクションと、家電買換えや住宅・宅配などに関するCOOL CHOICE推進キャンペーンについて解説した。そのほかに、食品ロスの削減やエシカル消費についても触れ、自分たちにできることは何か考えて行動することの大切さを説いた。

会場の様子(大館会場)


会場の様子(北秋田会場)


会場の様子(横手会場)

 地球温暖化を取り巻く状況は変化し続けており、常に新しい情報を積極的に知ろうという姿勢が重要になると思います。現在の状況を踏まえた上で、私たちにできることは何かを考え、行動し、周知していくことが大切になりますので、できる範囲のことから取り組んでいただければと思っております。

環境あきた県民フォーラム